2010年度

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STONEψWINGSアクティングスクールも、2010年度のシーズンを迎えました。

約100年前、スタニスラフスキーは円熟期を迎えていきました。
それから、世界の演劇界・映画界に与えた影響は計り知れません。
誤解と偏見の歴史から、正しい認識がされるようになったのはここ10年~15年ほどといってもよいでしょう。
その間、日本の演劇界は大した進歩を遂げていません。

相も変わらず、学びません。

進歩するためには、正しいスタニスラフスキーがもう少し浸透し、シアターゲームやインプロヴァイゼイションなどの世界標準の俳優訓練をベースに修練された俳優が生まれなければいけないでしょう。

当アクティングスクールに在籍する人は、より真実性の高いものを見抜く力があるといえます。
その見抜く力を、自分磨きに当てることができます。

ただ、目的意識や、手に入れた能力で何か貢献をしようという気持ちが乏しいのは確かです。
自分自身に「何かを変える力がある」ことに気づいていないのです。

優れた人物は、固定的な考えに縛られず、柔軟かつ明晰に物事を捉えることができます。
更に優れた人物は、積極的に自分を成長させます。
更に優れた人物は、成長と共にその力を、自分だけでない他の成長にも使おうとします。
更に卓越した人物は、相互の成長を信じ、楽しみ、実現させます。

皆さんの取り巻く環境には、経済面や健康面や恋愛面などで様々な案件があるでしょう。生活していると、意識の焦点をそういった現実面ばかりに合わせがちになります。
そうすると、成長しないどころか問題ばかりに埋もれて「何かを変える力」など全く使えません。

もっと未来を見てください。意識の焦点を未来に合わせないと、「何かを変える力」を使えません。何かが変わるのは未来だからです。

2010年4月25日
別役慎司