アドヴァンスクラス 10.27

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さて、4回に分けて読解を進めてきた今回のテキストもいよいよ最終週。
とうとうすべてのテキストが揃います。
井上です。

まずは先週までのテキストを元に軽く先の展開などを予想しあいました。
シリアスで困難な依頼を達成するよう申し渡されながらもどうもうまく話が進まず考え込んでします4人。
さて、ラストはいかに。
人物表に載っていながらもまだ登場していない最後のキャラクターが恐らくオチに関わるだろうと予想しつつ、4分割された最後のピースを受取ります。

そしてそのまま間髪いれず初見で読み合せ。オチを知らないまま最後のテキストをみんなで読み進めます。

そして訪れた笑劇の結末。

我々のそれまでの予想の、かなり斜め上を行ったオチでした。
登場人物の裏などを深読みしていたことがバカバカしくなるような「えええええ・・・!?」ってなる結末。

 ですが、今回の試みはいろいろ面白い経験になったかなと思います。

かなりギャグタッチな登場人物もいて全体としてコメディっぽい感じもあったからかなりくだらないオチも十分有り得るとは思いつつも、状況がシリアスで謎めいているので、その部分に釣られてかなり真面目にキャラクターの内面の掘り下げなども行い、話の裏を読もうとしました。

しかし、オチを知っていたらそこまで真剣に登場人物の心理や先の展開を考えようとしたでしょうか。
おそらくそうはならなかったでしょう。

先を知らないことで、そのシーンの状況に放り込まれたキャラクター達とシンクロするように真剣な話し合いを繰り広げた我々。その話し合いを踏まえての読み合せでは、演技の「今を生きる」事を自然と行なっていた事になるのではないでしょうか。
つまり、先の展開に影響されず、その時々のキャラクターの状況に入っていたという事です。

ラストまでを読んで、全体を見通した上での場面場面の演技を考えることはもちろん必要です。
ですが、その時々のシーンで、先の展開をイメージして演じてしまうのは、ライブ感を損ね、ご都合的な、お話を説明するだけの演技になってしまうのではないでしょうか。

今回、先を知っているか、知らないかが我々の考えに如何に影響するかが実感できました。
よく、最初に読んだ時の感想を大事にしろと言いますが、その言葉の重要さはこういうところにもあるのでしょう。

最終テキスト