ポールパーカーWS2018 感想

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皆様お疲れ様です!!

スクール生の矢野です!!

かなり時間が経ってしまったのですが、僕が忘れない為にも、また受けられなかった人のためにもポールパーカーWSについてブログを書きます。

今回のワークショップは学ぶこと盛りだくさんという感じで、過去最長の五日間にも渡るものでした。

ざっくりと、

DAY1…感情を出すためのワーク

DAY2…役作りのためのワーク

DAY3…さらに強く感情を出すためのワーク

DAY4…映像演技について実践的に学ぶ

DAY5…舞台演技について実践的に学ぶ

といった内容でした。

長くなりますが、それぞれの概要を述べていきますね!

まず、DAY1。

まずポールから役者として生きていく上で大切なことを教えてもらいました。

それは、「step out」恐れずに前に出るということ。

日本だけでもかなり多くの役者がいます。その中で役者は自分の芝居でご飯を食べて行かねばなりません。食べて行くには仕事を得る必要があります。しかし、多くの役者がいるなかで、目立つことを恐れて周りと同じことをやっていても埋もれるだけです。では、どうすればいいか。そのキーワードが「step  out」前に出る ということでした。日本人は特に謙虚を美徳としているため前に出ることを恐れがちですが、役者はそうではいけない。常に積極的に前に出るのだとポールが教えてくれました。

「何故あなたは役者になるのか?」という重要な質問も投げかけてもらいました。これは、五日間通して考え続けました。

さて、レッスンについて書きます。

最初は身体をマッサージしたり、リラックスさせたりして感情が出やすい状態を作りました。

特にポールが五日間を通して言っていたのは「顎の力を抜く。」ということでした。顎、肩、首が人間は特に力が入りやすいらしく、ここに力が入っていると全身も緊張して自由に感情が外に出ていきづらくなります。詳しくは後述しますが、更にポールは鼻呼吸よりも口呼吸をするのが重要だと考えているため①身体の緊張を抜く。②口呼吸を促す。といった二つの意味で顎の力を抜くことが重要なのです。

次に、チャクラについてのワークをやりました。

チャクラときくと、NARUTOのイメージが強いかと思いますが、本来は身体にあるエネルギーが流れ出す場所のことを意味します。(かなりざっくりした説明なので専門の方には怒られるかもですが。)

ポールはこのチャクラを意識して呼吸することで感情がより自然に出てくることを教えてくれました。コツはチャクラの場所を抑えること。特に第1チャクラと呼ばれる恥骨の部分に手を当てて、口から深く息を吸い(ポールは、口を開けてただ待つことが大事だと言っていました。決して、無理に吸ったりする必要はないと。)恥骨の部分に息が入ってくるようなイメージで息を落とし込むことが大事だと言っていました。正しく吸うことが出来れば背中が膨らむようになっています。ペアを組んで、チャクラとつながって正しく息が吸えるように練習しました。

次に深く息を吸った後に感情が伴うような言葉を口に出すワークをしました。

 

「帰ってきて。」「あっちへ行け!」などの単純なセリフです。これらを口に出す前に深く息を恥骨の部分に入れ、目の前に実際に帰ってきて欲しい人やあっちに行って欲しい人を強くイメージしてイメージが最大限に強くなったら台詞を言うというものでした。これをやると、自分が自分でないくらい感情が前に出て来て、僕個人的に苦手な「怒り」の感情を、自分で無理矢理出そうとするのではなく自然に出て来たのが驚きでした。

DAY2は、役作りについてやりました。

役作りにおいて助けになる四つの要素「身体、声、動物的な性質、形容詞」について学びました。これらの四つの要素はどれか一つを選ぶだけで役がクッキリとしました。

例えば、

◯身体ー姿勢が良い→警察官 姿勢が悪い→病人、老人

◯声 高い→子供 低い→怖い人

◯動物的な性質  ライオンっぽい→気高い王様

猿っぽい→人懐っこい人物

◯形容詞

我慢強い→常に何かに耐えている人

といったように四つの要素のどれか一つを選んで選んだ要素が5秒で周りに伝わるくらい表現して役に落とし込むと、その役のオリジナリティや親和性が凄く高まることがわかりました。

DAY3は、より強く感情を出すためのワークをやりました。

以前と同様に身体をほぐし、立ち方、呼吸法をおさらいしました。

そして、チャクラと繋がり、簡単なセリフで感情を外に出すエクササイズをしました。

ここからがDAY1と違うところでDAY3ではそれを実際のスクリプトと共にやりました。

台本を前にすると、つい台詞を追うことに集中してしまい、棒読みの演技になって感情が入らなくなるのが私の常なのですが、感情のワークでやったように、感情を出すべき(でてくるべき)台詞の前で焦らず身体の奥深くに息を入れて、強くイメージして台詞を言うことで、感情がスムーズに出てくる感覚がありました。

DAY4は、映像演技を実践的にやりました。

最初にポールから、役者が生きていくためにどれだけ映像作品に出ることが大事なのかということを、「Game of Ttrones」のジェニファー・ローレンスを例に教えてもらいました。舞台と映像のギャラは桁違いで、如何に舞台一本でいきたい、舞台に魂を注ぎたいと思っている役者であっても映像演技を学ぶことは役者として生きていく上で必要だということでした。

まず最初に三つ目標を立てました。ポールは自分なりのゴールを決めてレッスン、仕事に打ち込むことが大事であると伝えました。その上で多くの役者は自分に厳しいことを課しがちで、出来ないことに目を向けるが、出来たことに目を向けて自分を褒めてあげることが重要であると結びました。

今回映像演技のスクリプトは「博士と彼女のセオリー」からワンシーン引用してきました。

ポールが映像において特に強調していたのは

「目と唇の演技の重要性」と「呼吸音を出さない。」ということでした。

映像においては、目線を必要以上に下げたり、目を細めたりすると見た目が良くありませんし、感情見えて来ないというデメリット尽くしです。しかしその一方で舞台よりも近くで顔を捉える分目の説得力は倍増です。目で全ての感情を語れる役者になりたいと思いました。

DAY5では舞台演技を実践的に学んでいきました。

使ったスクリプトはイプセンの「人形の家」です。

まず、人形の家が書かれた当時の時代背景を学び、演じるシーンがどのような意味を持つのか確認しました。

その後、役を作っていくうえで、三つの役作りのヒントを教えてもらいました。

それは、役の欲求(want)、意見(opinion)、そして態度(Attitude)でした。これらのうち一つに集中して私達は役作りをしました。

例えば、役の欲求を「妻を支配したい。」にしてみたり、役の意見を「妻は家にいるべきだ。妻は夫の所有物だ。」←最悪 にしてみたり、態度を「傲慢に」にしてみたりとか、この三つの要素を1つ選んで決めるだけで役の方向性がよりハッキリとしてきてより役を生きることが出来ました。

ポールが、特に言っていて僕も変えなければならないと思ったのは「如何にも演技しているように演技しない。」ということでした。観客に媚びてまさに大袈裟に感情を見せびらかすようなのはメロドラマ風の前時代的な演技であり、ポールが強調していたのは、ある場所でのある人達の生活を外から覗き見ているような感覚に観客を陥らせるような自然な演技をするべきであるということでした。最近、演技っぽい演技に陶酔してた所があったので、そこをしっかりと改めて、自然な演技が出来るようにしていきます。

5日間通して、本当にあらゆることを学びましたし、普段気づかない自分の演技の改善点に大きく気付かされるとても良い機会でした。

この学びを普段の稽古にも活かしながらまた頑張っていきたいと思います!!

長文すみませんでした!笑

 

 

 

 

 

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