6/11 DVD鑑賞会「恋敵」作:シェリダン

0
1778

6月はジューンブライドということもあり、
恋愛ものをお届けします。

ブリストル・オールド・ヴィック劇場による、
シェリダン(1751~1816)の「恋敵(the rivals)」です。

シェリダンはあと「悪口学校」とかが有名ですね。
「恋敵」は24才の頃に書いた作品です。

演出はRachel Kavanaugh。
ちょっと知りません……。

古めかしい雰囲気の舞台のなか、シェイクスピアの「恋の骨折り損」のようなわかりやすい恋愛バトルが展開され、役者の演技もわかりやすい、喜劇用の演技になっています。

上演時間は2時間22分。
途中休憩を挟みます。
the rivals  The Old Vic production

図書館であれば、翻訳を見つけられるかもしれませんが、
本屋であればたぶんないでしょう。

wikipediaも英語版でないと詳しいのがないので、
あらすじをちょっと訳してみます。

……・・・………・・・………

舞台は18世紀のバース。当時、消費と流行に浮かれていた街で金持ちの流行を求める人たちが、温泉目当てで行きました。
二人の若者、リディアとジャックが中心的なキャラです。リディアは当時の流行の本をたくさん読んでおり、ピュアな恋愛に憧れていました。彼女にいいよるために、ジャックはビバリーという貧しい士官に偽ります。リディアは、ミセス・マラプロップというお目付もなんのその、彼との駆け落ちを決意します。マラプロップは作品の中でも重要なコミカルキャラで、言葉の間違いの仕方は、のちにマラプロピズムという言葉が生まれた程です。

(wiki注:マラプロピズム(または誤用語(法)、英語:Malapropism)とは、普通喜劇的な効果のために、ある言葉を、似た響きを持った別の間違った言葉に置き換える文学技法のこと。広義には、「語の混乱」、「外国語の間違った使用」。
語源 リチャード・ブリンズリー・シェリダンの戯曲『恋がたき』(The Rivals, 1775年)の登場人物で、しょっちゅう言い間違えるマラプロップ夫人(Mrs. Malaprop)が由来)

さて、リディアには他にも二人の求婚者がいました。おどけた田舎紳士ボブ・アクレスと、貧しい好戦的なアイルランド紳士ルシウス・オトリガー卿です。ルシウスは、「デリア」という名前を宛てながらリディアに手紙を届けるために、リディアのお付きルーシーを使いますが、このデリアはミセス・マラプロップです。

作品の冒頭で、ジャックの父アンソニー卿がバースを訪れ、ジャックの結婚を取り持ちます。しかしジャックは好きな人ができたと断ります。そして喧嘩になります。しかし、ジャックの使いと、リディアのお付きが、父によって結婚を取り持たれようとしていると聞いて、父のいうことを聞くことにします。かくしてジャックはリディアに近づき、アンソニー卿の息子のふりをしているだけだといいます。

ジャックの友達フォークランドはジュリアに恋をしています。しかし彼は嫉妬深く、ジュリアを疑っています。この二人は、恋についての滑稽なスピーチで喧嘩をします。

ボブ・アクレスはルシウスに、他の男がリディアに求愛をしていると告げます。すぐさま、ビバリーなる男と決闘し、殺すことを誓います。アクレスは果たし状を書いてやり、これをジャックに渡し、ジャックはビバリーに渡すといいます。

マラプロップは、ジャックではなく、ビバリーを認めていますが、結局ビバリーとはジャックであることがばれ、リディアは激怒し、ロマンチックな心をもてあそばれたと軽蔑します。
ルシウスは、ジャックとリディアが結婚するのかと疑い、傷心のジャックに決闘を挑みます。

決闘の地で、ルシウスはやる気まんまん。そこにフォークランドとジャックが現れます。アクレスはビバリーとはジャックのことだと知って、やめさせようとしますが、ジャックは決闘をしようとします。

知らせを受けたリディアやマラプロップたちが現れて、決闘をやめさせようとします。そして、リディアはジャックのことを愛しているといいます。マラプロップは、デリアとは私のことで、あなたが相手をしていたのは私よ、とルシウスにいいます。ルシウスはショックを受けます。アンソニー卿は皆をなだめ、パーティーへと呼びかけます。

【6/11(土)PM7:15から上映】

DVD鑑賞会