シェイクスピア上演はなぜ難しいのか
元アクティングスクールの生徒の結婚式に出席したら、
同席した方2人が東北で「シェイクスピアカンパニー」という劇団でずっと活動されてきた人でした。
東北弁で、純和風で、シェイクスピアを上演する団体のようで、
エジンバラフェスティバルでも公演したことがあるようです。
シェイクスピアを日本人が日本語で上演するのは結構無理があり、
完全に作り替えてしまうのは一つのアイディアでしょうね。
なかなか正統派では通用しません。
日本では、シェイクスピアシアターというシェイクスピア上演団体があり、
「こどものためのシェイクスピア」もやっています。
今年の夏のワークショップでは、RSCとの比較で、少し動画を見せました。
まぁ、演劇経験豊富な人もそうでない人も、RSCとシェイクスピアシアターの
差が歴然であることはすぐにわかっていましたね。
なぜ、シェイクスピアの上演が難しいのかといったら、
一つは誰でもピンとくるように、言葉の問題です。
日本語にすると、リズムが悪いのです。
だらだらと長くなるし、日本人は言葉を理解しようとするので、
いちいち丁寧に話していたらシェイクスピア劇の良さは損なわれます。
台本をスリム化し、テンポ&リズムとダイナミックさを保持しなければいけません。
それともう一つ問題なのはセンス。
演出にセンスがないので、面白くならないわけです。
これは、イギリスなどの舞台を結構観てセンスを磨かないと、正統派ではとても上演できません。
それから難しい・難しくないの問題以外で、
根本的に役者の力量が低いということもあります。
だから、シェイクスピアはどうしても敷居が高くなります。
安易に上演できないのです。
ぼくも、第13回公演では、台本をすっかり創り変えるという選択を取りますし、現代化させます。
借り物の服を着た上っ面の芝居にならないように、全てを1から再構築するのです。
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