朝。フアンの太股に
抱きつくイェルマ。
「だけど、あなたは
あたしに世話をさせてくれないわ」
幕開き。
椅子の上には、カーネーション。
周りの人間のいうこと
なんて……
「岩に降り注ぐ雨は、やがて岩を柔らかくして野芥子を育てる」
夫は仕事へ。
イェルマは絵本を読み
ながら、子供への思慕
を募らせる。
「どこからくるの 
かわいい我が子」
「あなたって本当に
幸せ者!」
でもイェルマには
なかなか子供が出来
ない。
友達のマリア。
朝早くにお買い物。
なんと子供ができた
という。
幸せと不安感が入り交じったマリアの心境。
夫婦の友人、羊飼いの
ビクトルは風のようにやってきて、風のように去る。
イェルマに子供が出来たと勘違いして、「おれもすごく嬉しいよ」
イェルマはどきまぎ。
人生を楽しんでいる
老婆。若い頃の話を
する。
「あたしはいつもスカートをひらひらさせて飛び回ってる子だった」
現代的で気楽に生きる
娘。
「料理、洗濯、いやん
なる。結婚してなんになるっていうのよね」
人生の大先輩は、自然の
流れを受け入れて生きる
自由さを語り、愛を問い
かける。
しかし、イェルマは愛を知らないし、自由への欲求を押さえ込んでいる。
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