ただいまスタニスラフスキー クラスでも、私のCreative Body and Mindクラスでも、
外的状況が、心に影響を与えるということをやっています。
つまり、「神社にいる時」、「テストで緊張している時」、「酔っている状態」などの外で起こっている状況は、
心がそれに反応しているということ。
結構これって、普段の生活では当然な事な気がするんですが、しかし舞台に立つとそうはいかないんです。
役者の人が、どうにかして感情を引き出そう懸命になってしまうんですよね。
がんばって泣いてみたり、訳も分からず怒ったり、必要以上に喜んだりしてしまうわけです。
俳優が外の状況はどういうことなのかを感じなければ、お客さんからは不自然な演技に見えてします。
マイケルチェーホフはこれについて話していて、
役者は心と体の二元論としてでなく、心と精神(外的因子)と体の三元論で演技をしなくては、と言っています。
やはりどの国、どの時代にも感情爆発型の役者はいたようです。
ただいまスタニスラフスキークラスでは、外的状況を設定したうえで、
ドラマ性のあるインプロをやっています。
例えば「テレビインタビュー直前の司会者とミュージシャンとのミーティング」が与えられた状況。
これをパートナーと相談して、ドラマ性を持たせるために
「実はミュージシャンは薬物をやっていて、司会者はどうにかして真相を知ろうとする。」
というざっくりした話をつくって、ドラマをするわけです。
テレビ直前の緊張感や、薬物を隠したいという状況は、感情を容易に出させてくれるわけです。
当然だと思うことこそ、意外と見落としがちなのかもしれません。