スタニスラフスキーマスターコース【火曜・水曜クラス】

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スタニスラフスキー
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こんにちは!こちらのコースでは、体をつかって「重心とバランス」の関係について学んでいます。今回は全身を使ってそれを体感しました。

最初にやったのは、ホップ・スキップ・ジャンプをしたのち、前に体を静かに倒して脱力することでした。床でうつ伏せになるのでまるで体は屍体のようでした。体が本当に脱力しているのか、力が入ってしまっているのかを観ている側が確認しました。次に、両手を前につき体を屈め、バネのように全身でジャンプすることをしました。思ったように体は動いてくれず、バネのようなジャンプにはなりませんでしたが…。

そして、まっすぐ立ったのち、左足を少し前、右手をあげた状態から体を左方向に捻らせ丸くなり、後ろにゆっくり倒れて全身を脱力というのをやりました。(反対方向も)動きをスムーズにということでしたが、カクカクしてしまったり、倒れる時もドシンとなってしまったり、体の重心を移動させてバランスをとっていくときの難しさを感じました。

その次は首。首を前に倒し、振り子のように左右にふる。半回転したのち、八の字に回す。首の八の字回しは初めての体験でした。

 

以上のようなムーブメントをしたあとは、目を閉じてやるエクササイズ。

決められた位置まで、目を閉じて歩いていく。恐れがあるからか、決められた位置まで到達できなかったり、逆に行きすぎたり、方向がずれてしまったり様々な傾向がみられました。興味深かったのは、首を右、あるいは左に傾けて歩いた場合。まっすぐ進める場合もあれば、方向がずれる場合も多々ありました。

まっすぐ歩こう

次に、様々な長さの紐で輪をつくり、床に貼りました。その輪、もしくは陣地内では片足で体のバランスをとり、石蹴りあそびのように、陣地から陣地へ移動していきます。途中で障害物が出現したり、タスクが加わったりと、難易度が上がっていきました。体力は消耗し、体の安定感も消え失せ、バランスは崩れるという、積み木崩し状態でした。でも、ワークはまだまだ続くのでした。

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そのあとは、外でのエクササイズ。散歩なんて甘いものではありませんでした。階段の上り下り。一回上がるだけでもゼーゼーなのに、一段抜かしや、回転しながら上り下り。疲れはしましたが、最初上がったときのゼーゼーよりも、体が楽になっていたと感じたのは私だけでしょうか。

階段を上り下り

外でのワークを終え、屋内へ。最後にやったのが、重心を前にして歩く、後ろにして歩く、バラバラに歩いた時、どんな印象を与えるのか、そしてそのように歩く人はどのような人物なのだろうか、ということを、実際に体を動かして意見を出し合いました。

重心を前にして歩く人:暗い、急いでいる、疲れている、凹んでいる、アグレシブなどで、人物としては、ヒールを履いた人、老人、浪人生、リストラにあった人、重い荷物を背負った人、ヤンキーなど。

重心を後ろして歩く人:威圧、偉そう、自信過剰、堂々としており、妊婦や、太った人、お上りさん、逃げようとしている人、ヤンキー、陽気な黒人などが人物としてあげられました。

バラバラの人:やばい!、人生に絶望している印象をあたえ、酔っ払いやヒップホッパーなどが人物としてあげられました。

最後の最後に、二人組になり、それぞれの重心のかけ方でお互いを褒めあうということをやりました。いずれのケースも真剣味に欠けるような印象がみられ、伝えたいことも伝わりませんでした。けっきょくのところ、心と身体がつながっていて、心の状態が身体に出るし、身体の状態からその人の内面が決定づけられてしまうということでした。姿勢一つなのに、人の印象って変わるんですね、ああ、怖い怖い。

重心の研究