劇団の集客マーケティングにおいて、問いかけたい7つの質問
「すかそあ」で活動をしていく上で、是非とも押さえておきたいことをワークで学んでもらいました。
劇団運営について、その集客マーケティングと、活動の意義についてです。
ぼくは何度もいっていますが、「自己満足の舞台」が嫌いで、
自分のことしか考えず、ただ舞台に出たいだけの役者はほしくありません。
「すかそあ」のメンバーは基本的に役者なので、そこを口酸っぱくいって、意識改革を図ってきました。
とにかく、「自分のことはどうでもいいよ。組織のことを考えて」といってきました。
今日紹介する7つの質問は、劇団を運営する方や劇団活動に携わる方は是非問いかけてほしいものです。
そこから、劇団の意義、存在価値が見えてきますし、マーケティングとしてどんなことをやっていけばいいのかわかってきます。
逆にいうと、これらの質問を自問自答せず、ただやりたいから芝居をやるという劇団にならないようにしましょう。
この7つの質問は魔法の質問であり、あなたの劇団にも投げかけることができます。
まず1つめ、
どういう人が観たがる?
これはターゲットをしっかり考えることになります。
あなたの劇団の舞台は、どんな人が観たがるものでしょうか?
「誰にでも来てほしい」という希望を持っているかもしれませんが、マーケティングの中では「誰でも」はありません。
観て、どんな得がある?
あなたの劇団の舞台は、どんな価値があるのでしょうか? なにを届けているのでしょうか?
日本には、お客さんにとってたいして価値のない舞台がたくさんあります。
誰だって、金と時間を注いで、損をしたくはありません。
自分たちのことしか考えていない劇団は、お客さんの損に鈍感です。
観たらどんな状態になる?
あなたの劇団の舞台を観たらどんな状態になるでしょうか?
勇気がわいてくる? 生きるパワーが生まれる? 知識が増えて、活用したくなる? 幸せな気持ちになる?
もちろんこういった状態にさせるには、相当の力量と工夫と稽古が必要になります。
あなたは、お客がどんな状態で劇場をあとにするのか、真剣に考えたことがあるでしょうか?
他の劇団との違いは?
これは差別化です。「すかそあ」の場合、ぼく自身の世界標準のメソッドや、世界で磨いたセンスが大きな強みになっています。
役者はプロフェッショナルであり、いまなお学ぶことをやめません。世界のメソッドで学んできたスキルがあります。
あなたの劇団は、他とどう違うのでしょうか?
モノマネのような、どこにでもあるお芝居しかしていないようでは、存続も含めて一度考え直した方がいいでしょう。
違うジャンル好きの人が観てもハマる?
日本の場合、お客のほうから進んで舞台を観に来てくれるわけではありません。
映画のような手軽さもありません。観に来てくれた人をガッチリとファンにしていかなくてはいけません。
演劇を観たことがない人も多いですし、あなたの劇団の舞台を観たことがない人は無数にいます。
お客さんを殖やしていくためには、他のジャンルを好きな人でも、食いつくような魅力が必要です。
また、魅力だけでなく、「実力派」「本物」というものが、ジャンルを超えたファンをつくる要素になるでしょう。
舞台作品そのもの以外に魅力がある?
もっと魅力がありますか? 例えば、俳優たちは魅力がありますか? 観に行きたくなる理由になりますか?
代表者におんぶにだっこではなく、他にもたくさんの魅力を提供することができるでしょうか?
アフタートークや、劇団員との交流会など、そういったものも魅力になるでしょう。
金と時間を費やして、それ以上の価値はある?
ぼくが日本で舞台を観に行ったとき、感じるのは「金と時間が無駄になった」ということです。
高い確率でそうなります。価値のない舞台が多すぎるのです。
あなたの劇団の舞台には、観に行くだけの価値があるでしょうか?
お客さんの期待を上回る価値を与えることが出来るでしょうか?
当然ながら、「好きだから舞台をやる」「出たいから出る」のような浅いマインドで舞台をやっている人は、価値を与えることが出来ません。
これが演劇に関わる人たちのための魔法のような7つの質問です。
本気で問いかけてください。できれば、劇団員のみんなとディスカッションしてください。
その問いかけの中で、もしかしたら、劇団をやる意義がないと気づくかもしれません。
それならやめるのも一手です。
7つの質問を通して、USP(独自の売り)やUVP(独自の価値)も見えてきます。
マーケティングにおいて、USPやUVPをはっきりと意識して、そこから戦略を立てるというのは大切です。
また、あなたの劇団の強みや弱みも見えてくるでしょう。
これからどうしていくべきかも見えてくるでしょう。
「すかそあ」では、3C分析・4P分析・SWOT分析にもそって、これらのことをディスカッションしてみました。
お店や企業と違って、多少環境が異なりますが、見えてくるものは多いのでお薦めです。
あなたは、役者として劇団に参画するにしても、あるいは主宰してプロデュースするにしても、
決して自分のエゴから携わるべきではありません。
それは、観客にとって迷惑なのです。
お金をもらう以上、価値を与えなければいけません。
価値があるのであれば、ミッションを持って、情熱的に取り組んでいってください。
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