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twelve感想

望月龍平カンパニーの「Twelve」を観てきました。

千秋楽で、ジョン・ケアードも観に来ていましたね。

最後には龍平さんの挨拶や、カンパニー皆の歌などもありました。
ファンが多いので、スタンディングオーベーションになっていました。
(こういう慣例はいらないかなと思います。作品の質そのもので判断してほしいですね。)

日本で舞台を観ると、外れがほとんどのなか、
この舞台は良く出来ていました。

「12人の怒れる男」という下敷きがあるものの、台本の出来は良く、緻密に描けていました。

青山円形劇場で、1カ所(裁判員議論部屋)のみの芝居なので、
人力廻り舞台を駆使して、見やすくしていました。
舞台セットはシンプルで美しく、問題ありません。

照明は、もう少し、横からの明かりで陰影をつけるべきかなと思いますが、
まぁ、日本式の照明ですね。

俳優の動き、見えやすさは、しっかり考え抜かれていて、不自然なところもなく、
演出が出来ていました。

キャスティングもピッタリ合っていて、
良い作品にしようというエネルギーが伝わってきました。
プロフェッショナルだなと思います。

問題点を指摘するならば、役者の演技ですね。
台詞が内側から出ているのではなく、台詞に合わせて、外側の演技を作っているという印象で、
特に感情が乗ってこない前半部は、表面的な台詞ばかりでした。

キャラクター個々に独特の台詞のテンポ・リズムがあり、それが役柄を映しているのですが、
もっと一人のキャラクターのなかでテンポ・リズムを変えるべきです。
感情が変化しているのですから。そこが単調で、お決まりの芝居がかった台詞回しになりがちです。

村井国夫さんは、そのなかでも自然だったかな。

俳優を舞台上で生きさせることが本当は必要なのですが、
劇団四季という場所にいたら、台詞を完璧に届かせないといけないという固定観念がついていても仕方ありません。
話しかける相手との距離によって、ボリュームをコントロールすべきなのですが、
どの距離でも、届かせようとする発声になり(実際はもっとボリューム押さえても声は届くのですが)、
これも不自然さに繋がりました。

バックに音楽が入ると、マイクのボリュームも上がるのですが、
これも、スピーカーから役者の声が聞こえてしまうので、リアリティーを失わせがちです。

そこは難しいところですね。
ぼくは、声が完璧に届くかよりも、表情や感情で見せて、リアリティーがあるほうを選択する人間なので。

しかし、総じて、出来はよかったです。
日本の中では珍しいくらい。

 

終演後、連れのOFF OFF BROADWAY JAPAN理事の森井さんらとともに、
龍平さんと写真撮影し、握手。
彼、涙ぐんでいましたね。

幸せだと思います。
嫉妬するくらい、いい空間に、いいメンバーに、いい観客でしたからね。

 

また、代表の龍平さんや、振り付けの柴田桃子さんが受付周りの手伝いもしていて、
そういうところも大事だなと思いましたし、千秋楽の代表挨拶があるのに、
なんかよれっとした服装をしている素朴な龍平さんの姿に、
「ああ、こういうところにファンがつく理由があるんだな」と思いました。

 

 

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