背筋を伸ばしたり悩んだり

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先週の横山さんからバトンを渡されました、同じく新入の宮本荊です。
クラスも3週目。前回に引き続いて姿勢のレッスンをした後、今週からは真打ちのスタニスラフスキーに斬り込み始めました。
まずは座学。スタニスラフスキーの生い立ちから始まり、氏の初期の着眼点がどのようなところにあったか、後期はどうか、などなど(今回はまだかるーく)追ってゆくと同時に、皆でそれらについて意見を出し合うというものでした。
たとえば若い頃のスタニスラフスキーがどういう問題にぶつかったのか、俳優である身としてどいうことに頭を悩ませたのかをピックアップし、いわば氏が当時悩んだのと同じことを私たちも今日、(かるーく)頭をひねって話し合ったわけですが、ここで打ち明けると、実はそうやって頭をひねること自体が本日の、ひいては一年間の目的なんじゃないかと思い至ったのはかなり終了間際のことでした。
思えば「スクール」と呼ばれるところに「入校」した流れで、自発的に考えることが必要だとは思いながらもまだ心のどこかで、最終的には「正解を教授する」段階があるのだろうという思い込みがあった気がします。しかしそろそろ終了時間という頃になってようやく「今日のこれは講義ではなくてディスカッションなのか」と気付くに至り…すみません、今プリントをよく見たらちゃんと「Discussion」と書いてありました。そういえば「座学」という言い方もしておりませんでした…

もし「講義の合間に己の意見を言ってみる時間がある」のでなく「ぶつかるべき壁と話し合う(あるいは身体を動かしてやってみる)場を提供されてそこから何を考えるか」が本題だとすると、これから一年、中々素敵に過酷なことになりそうです。
殊に今回は、ディスカッションという場で中々思ったことを言葉にできない私としてはドキドキものでした。ドキドキものという表現からもお察しいただけるように、若くフレッシュな生徒の皆さんの中で一人おっさんなので、「一回りも長く生きてきて何を阿呆な発言をしているんだ」とか思われたりしないかとこれまたドキドキものですが、まぁドキドキしていても仕方がない。考え、考えるだけでなく発言し、動き、そしてダメな時は「てへぺろ」とかでリセットできる強さと積極性を身につけるよう努めてまいりたいと思います。

稽古日誌というより個人的な抱負になってしまいましたが、何卒、よろしくお願いいたします。

Semi-Supine position

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1コメント

  1. 目の付け所が鋭いですね!
    STONEψWINGSが「考え、気づき、体験する場」だということを見事にいってくれました。

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