はいどうも、こんにちわ。
最近睡眠時間が削られまくっているイソヤマです。
最近書いていなかったアドバンスクラスについて書こうかなと思います。
まず3月1週目ですが、別役さんがアメリカツアー中ということで、この回は特別回ということで「忘れる」ということに挑戦していきました。
実際に演じる時には、いろんな段取りとか動き方とかを本番までに調整して固めているわけですが、それを追うことだけに集中していると第三者から見た時に予定調和な動きだなと感じられてしまうことがあります。
そういう時に「忘れる」という技術が大切になってくるのですが、これが意外に難しくて、忘れているけど、忘れてないというなんとも絶妙な良い状態になる(段取りは記憶しているけど、役としては初めて経験する状態である)ことが理想なんですが、それを意識的に作るようにするのはなかなかの難度です。
ワークとしては、まずは純粋に探し物を見つけるということをやって、そのあとに、それをもう一度同じように再現する、でも気持ちは最初の時と同じように新鮮な状態で行えるようにするということを行いました。
やってみると、知っていると気持ちがそっちに引っ張られて、前にどういう行動をしていたのかすっかり省略してしまうということもありました。ただ、その瞬間瞬間にどういう心理があったのかに注目すると、「なんで自分がこの時にこういう動作をしているのか」が理解でき、そこにある種の必然性があったなと気づくことができたのは面白い発見だったと思います。(スタニスラフスキーのディテールアクションですね。)
そして、今度は、箱の中身を質問して当てるゲームをしました。しかし、当てる側は、ゲームが始まる直前にその答えをゲームマスターから教えてもらうこともできます。
そして、ゲームが終了した後、その解答者はもともと答えを知っていたのかどうかをみんなで当てるというゲームでした。
知っている場合は「知らないように」知らない場合は「知っているように」振る舞い、誰にも「先に知っているかどうか」を当てられなかったら勝利ということで。
かなり白熱しました。僕は完全に目が節穴な日でした。
観察していると、どうやら知っている時に出る癖、知らない時に出る癖があるようで、そういうところを見て行くのが勉強になりました。初見ではわかりにくいけど、長く演じているとそういう部分が出て、観客に教えてしまっているので、体のコントロールもしっかり研究していかなくてはなと顧みました。
ということで、2週目、別役さんもアメリカから帰国し、アドバンスも意識を高くやっていこうということで、今回からはインプロの話を元にそこからシーン研究まで発展させてやっていこうという試みが開始しました。
選んだ内容は「囚人」と「占い師」
時間もまぁまぁ与えられ、しっかり練ってシーンを作ってということでしたが・・・
結果としてはまだインプロの域を出ずという感じで。
リアリティが伴わなかったり、コンフリクトがかみ合わずドラマがうまく成立していなかったり、アドリブで話が関係ないところに進んでしまって詰まってしまったりしてしまいました。
個人的には、話を一から作るのはものすごく苦手なので、かなり苦戦をしいられました。セリフが最初からある方がやりやすい。というのも自分はそういうところから役作りのきっかけをつかんでいくタイプだからですかね。全てが自由だと方向性を決めるところからすごい数の選択肢があって難しいんだと思ってます。うーむ・・・
で、そのまま修正してもう一度発表を来週するよってことで、3週目へ
3週目は、発表会。それに合わせて1週間の時間の多くを費やして、作品作りに専念して行きました。
「囚人」のシーンは、以前のものからかなり変化して、
A:[30]政治犯、旧体制側。Cのことを知っており、幼いころ恋心があった。付帯者。
「よい国を作りたい」と思っており、自分の思想を残したい。誰かに継いでほしい。
生きることを諦めてはいないが、状況的に死ぬ可能性があることも想像している。
B:[30-32]新体制側、右翼主義に傾倒している。粛清も辞さない。悪即斬。
C:[26]軍人(警務官)、考えとしては中立。Aとは同じ村の出身。実は旧体制側の人物からAへの手紙を預かっている。
リスクは犯せない。今の体制のやり方には納得はできていない。
こんな感じになりました。
セリフも作っていくのが本当に辛くて、作品がすんごく重厚になったので下手に浮ついたセリフを言えないなとなってセリフにすごく時間がかかりました。
作品のタイプとしては、挑戦しがいのある内容なので、楽しくもありましたがものすごく緊張もしました。
できる限り準備をしたとも思いましたが、やった後振り返ると「あーここをもっと詰めておけばよかった」とか悔しい思いがありました。でも久しぶりにかなり悔しくてまだまだ色々やれることがあることやもっと先へ進みたいという気持ちが湧き上がったのが楽しかったです。
発表の後は、もっと洗練させていくにはどこを修正していくかを別役さんとディスカッションをしつつ、修正。外からのアイディアをもらうことで、表現の可能性を広げることもできたなと感じることができました。
最後は、ラストに向けてさらなるお題をもらい、終了。来週にまた発表をするという形になりました。
ということで3月のここまでのアドバンスでした。
それでは。